契約書をはじめ不動産取引、自動車や電話の取引、遺産相続など公正証書の作成や官公庁での諸手続きに必ず必要な印章を実印といいます。あなたが居住する市区町村役場に、あらかじめ登録しなければならないので登録印とも呼ばれています。規定(「実印と印鑑登録」の項を参照)に基づいた印章を先の窓口で登録すると、数日後、印鑑登録証明が発行されます。ちなみに、登録時には免許証またはパスポートを持参すれば即日発行されます。

銀行に届出を行った印章を銀行印といいます。銀行の預金口座開設や引き出しから郵便貯金、小切手・手形の作成・受け取りなど金融関係で用いる印章だけに、実印と同じように慎重に取り扱わなければなりません。ペイオフ対策として、夫婦でも姓名を入れた別の銀行印を作る例が増えています。口座が別でも同一の印章を兼用した場合、贈与税などの課税対象になる可能性が高いということがあります。自宅などに保管する時は、通帳とは別にする方が安全です。認印は郵便物や宅配の受け取りなど日常的に用いる印章です。職場でも伝票や書類の認めに頻繁に使用するために、ともすると軽く扱いがちですが、「自己の証」であることに変わりはありません。日頃から注意深く取り扱うようにしてください。

実印を慎重に取り扱うのは当然のことですが、認印の捺印にも心配りが必要です。契約書などの書類上においては、実印と同じ捺印効力を持っているからです。認印でも責任は派生します。法律上では意志の確認においては同じなのです。その意味でも、実印と同様に手づくりによる「自分だけの印」をおすすめします。