会長 挨拶

公益社団法人 全日本印章業協会 会長 福島恵一

印章は日本社会において本人である証明と
本人の意思の確認のための
重要な役割を持った道具です。

公益社団法人 全日本印章業協会 会長福島恵一

私たちは昭和63年12月の許可設立以来、印鑑に関する情報の提供、登録要件を備えた印章の普及など市区町村における印鑑登録事務の円滑な執行に協力すると共に、住民に対する印鑑の重要性等についての啓発を図り、日本社会において重要な役割を果たしている印鑑登録制度の健全な発展に寄与することを目的として活動を重ねてきました。

また各人固有の印章を作り上げる伝統の技術について、その重要性や素晴らしさを一般の方々にも知っていただけるような場を設ける活動や技術者の養成、技能検定制度への協力、技術研鑽発表の場の提供など色々な方策を展開しています。

平成23年12月7日に公益認定申請を行い、平成24年8月1日に設立登記。社団法人全日本印章業協会は公益社団法人全日本印章業協会に移行しました。


昨今のデジタル化が進む時代の流れを受け、職場や役所、金融機関などあらゆる場面で印章(はんこ)を用いる手続き等の見直しが叫ばれています。確かに、古い慣習の名残によって、不必要な押印を求められる書類がいまだ数多くあることは事実です。しかし、それは押印という行為自体の価値が下がっているというわけでは全くありません。そもそも押印とは、本人の意思や権利、所有を紙面等で認めるための行為であり、言い換えるならば、紙面の内容に責任を持つことに他なりません。デジタル化が進み、書類に対する責任が希薄になりつつある時代の流れも鑑みれば、むしろ「自分の意思」を示す印章は、さらに重要な役割を担っていくのではないでしょうか。

そのため私たちは、権利や財産を守るために不可欠な印鑑登録制度、認印をはじめとする印章の適切な管理の必要性など、印章に関するあらゆる情報の発信、周知に努めてまいります。皆様には印章を購入される際、当協会の会員店にて、職人が手がける唯一無二のものを、お作りいただくことを心より願います。そして、皆様の人生において大切な書類に、その世界に一つだけの印章で押印していただきたく思います。